彫漆格子縞文小簞笥
今回の作品は、佇まいの美しさです。箱の開き方を工夫し、開く角度により意匠の見え方が変化し、模様がどの角度で 開いても繋がるように考えました。近年いろいろな構造の丁番を設計しています。制作は福井県鯖江市にあるメガネの丁番メーカーさんです。丁番の精度が非常に高いため素地寸法には神経を使います。素地は香川県の木工作家さんにお願いしています。
素 材
木曽檜、堆漆板、白蝶貝、麻布
新たに丁番を制作し、箱の側面4箇所に付け、全部開くと桐材の箪笥部分と堆漆板と象牙による把手の意匠が際立つよう工夫しました。素地は木曽檜を使い、丁番金具が入る部分は黒の堆漆板が檜材に臍加工により象嵌されています。これにより、丁番金具が何度でも取り外しが出来、素地から下地、加飾までの本体の精度の良さに寄与しています。加飾方法は塗り重ねた厚さ0.8ミリの紺色と黒色の漆の板を交互に貼り合わせた部分更に中心部分は、厚さ0.8ミリの白蝶貝と厚さ0.8ミリの黒色の漆の板を交互に貼り合わせ、箱全体の意匠に用いました。
技 法
開いた様子と撮手部分
作品コンセプト
作品-info
詳細
展示会出品作品の一覧に戻る